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喘息について

喘息は気道炎症と気道過敏性の亢進により気管支がむくみ、粘液が増え、気管支の筋肉が伸び縮むことで気管支が狭窄して喘鳴、呼吸困難、咳症状が出現します。
治療せずに放置し、炎症が持続すると、気道傷害が起き気管支が壊れ元に戻らない状態となり喘息症状がさらに悪化します。

 


*疫学・治療*

小児から成人に至るまでの喘息患者数の経年的推移をみると、小児喘息のほとんどは6歳までに発症します

その後、思春期には多くが軽快・寛解しますが、①約30%が症状持続し成人喘息に移します。また症状が寛解した小児喘息患者のうち約30%が成人になって再発すると言われています。
一方、小児期に喘息がなく、成人になって初めて症状が出る成人発症喘息は喘息全体の60%以上を占め、40~60歳代の発症が最も多いです。

 このように成人喘息の発症タイプは以下の①~③に分けられます。
①小児喘息からの移行
②小児喘息罹患歴のある患者が成人になって再発
③成人になって初めて発症。(成人発症喘息)

③の成人発症喘息はストレス、加齢や何らかのアレルギーが原因となったり、妊娠・出産をきっかけに発症に発症します。特に高齢者の喘息は喘息死の原因となったり、妊娠中の方が喘息発作により胎児が低酸素になるためしっかりと喘息治療が必要です。

 


治療は吸入治療が主です。炎症を抑えるためステロイドの入った吸入薬が主となります。

上記のような吸入薬を用いて治療します。ステロイドの吸入で気管支の炎症を緩和します。詳しくは診察の際説明します


咳といっても喘息だけが原因ではありません。副鼻腔炎により気管支へ鼻水がたれ込む副鼻腔気管支症候群、胃酸の逆流で胸やけが起こり咳がでる逆流性食道、風邪を引いたあとの長引く咳;感染後咳嗽などあります。


また上記以外に致命的となりかねない疾患として肺結核肺癌間質性肺炎などの呼吸器専門病院で治療するような疾患もあります。まずは事前の問診・聴診などから喘息が疑わしいか確認し、レントゲン・喀痰検査での確認を行い、診断していきます。

 


最後に
コロナ禍で咳症状での受診ですぐに診察できずコロナPCR検査を行う場合もあり、喘息など咳症状を伴う疾患の治療が難しくなっています。できる限り診察するよう努めますが、コロナPCR検査を前もって行う場合もあります。ご了承下さい。

咳症状など呼吸器疾患が疑われる受診は月、水、木に来院して頂くようお願いします。